印旛沼と水面水産研修所自然観察会

日時:令和元年6月5日(水)9:30~13:40 天気:くもり 参加人数:40名 

コース:京成臼井駅→印旛沼周辺→内水面水産研究所→印旛沼周辺(昼食)→京成臼井駅(解散) 

担当:小澤・荘子・辻・豊島・水野・三原 

 

 今の時期、田植えは1カ月ほど前に終わり、田んぼの苗も濃い緑色になっている。出発してしばらくは,住宅地の中を家々の庭にあるビワの実、遅めのヤマボウシの花、ビョウヤナギ、キウイ、クチナシ、バンマツリカなどの園芸種を観察しながら歩いた。

道路端にあったアレチハナガサを見たのち、川端のヤナギハナガサを観察すると、花の色、つき方などに違いがあることがよく分かった。川端にはアカメガシワの黄色の花も咲きだしていて、皆で匂いを嗅ぎあった。良い匂いだった。また、ナツヅタがフェンスに絡まっていて、葉をかき分けるとブドウを小さくしたような花芽が付いていた。これも印象に残った。

道路端、畦道などはイネ科やカヤツリグサ科の草が真っ盛りであり、ネズミムギ、カモジグサ、カモガヤなどがビッシリ生えていた。ユウゲショウやマメグンバイナズナはそろそろ終わりのようだ。

たくさんの立ち枯れた植物の茎に、多数の青黒いものが付いていて、何事かと思ったらハエであった。臭い匂いもしていた。肥料が付いていたのだろうか? 

印旛沼に近づくと、ナガエツルノゲイトウが川面一面に広がり花を咲かせていた。これでは水路をふさぐ厄介物だと言われても仕方ないと思った。沼の土手にはヌカキビとヒメコバンソウが実を付け、隣り合わせて風にユラユラと揺れていた。

また、コメツブツメクサとクスダマツメクサ、ニワゼキショウとオオニワゼキショウも隣り合わせて咲いていた。いろいろと勉強になる。   

内水面水産研究所ではアユの種苗放流前指導や産卵場造成技術指導、ヤマトシジミの資源調査、一日500グラムの魚を食すというカワウの数を、偽卵を抱かせることによって調整しているなどという話を聞いた。最後に、会員が「なぜドジョウが減っているのか?」という質問をした。

農薬の影響もあるが、『ドジョウは田圃で産卵するが、川、池、沼などから田圃までつながる水路が、水を調整する板などによってせき止められ、ドジョウが上り下りすることが出来ないなどの要因もある』との説明を受けた。納得である。

その後、飼われているウナギ、ギンブナ、ミヤコタナゴ(絶滅危惧種で天然記念物、全国で千葉と栃木の一部のみで生存))などの淡水魚を観察してから昼食場所に向かった。野天での昼食であったが、曇っていて少し風もあり、それほど暑くは感じなかった。帰り道『お辰の墓』に寄ったところ、ナギナタガヤなどの草で一面に覆われていた。全員元気よく10000歩弱を歩いた観察会であった。(水野)