上手繰川周辺観察会

日時:平成30年3月6日(火)天気 曇り時々晴れ 人数26名 

コース:池花公園→熊野神社→西光院→万延元年(1860)庚申塔→浮土橋→上手繰川沿い林縁→厳島神社→文政13年(1820)弘法供養塔・道祖神→上手繰川土手→市営霊園(昼食)→霊園内→霊園駐車場(一次解散)→池花公園 解散 

担当:栗山、末永、三原、山口、山本、渡辺(愛)、渡辺(幸)  

※写真はクリックすると拡大することができます。本文の写真はタイトルはありません。写真閲覧後写真右肩にある「✕」印をクリックすると本文に戻ることができます。

上手繰川は3年ぶりの観察会です。雨上がりの風が冷たい。池花公園の桜のてっぺんにいるカワラヒワのさえずりを聞き26名が出発。ヤブツバキの花も重そうに咲いています。

メジロが密を吸いに来ると絵になるのになぁと思いながら公園の生垣に数個のオオカマキリの卵鞘がありました。参加者に見せるとぎっしり入っている卵は整然と並んでいます。外見は断熱材の役目があり住み心地もいいのでしょう。

草刈りがされた道端に、ムラサキケマン、オオイヌノフグリ、ヤブヘビイチゴ、オヤブジラミなどの葉が地面に広がっていました。坂道の途中にアカガシとケヤキの連理を見上げました。

ムクノキやシラカシの大木。その根元に身近な山菜のフキノトウは茎を伸ばし花も。薄紅色のウグイスカグラの花もちらほら。 

熊野神社へ向かう手前の曲がり角の道祖神に子孫繁栄、子宝祈願なのか?しなびた二股大根がお供えしてありました。熊野神社鳥居脇に大きなカヤノキ、奥に樹齢不明の大きな洞があるスダジイは保存樹。

内黒田地区の鎮守である熊野神社で毎年3月15日に無病息災を祈り五穀豊穣の豊作を占う神事「はだか参り」が執り行われます。

孵化した赤ちゃんカマキリはどこから出てくるのでしょうか?クイズをしました。「卵がびっしり!」「初めて見たわ。」などの感想を聞きながら、公園を抜けると斜面林にシジュウカラ、エナガ、アオジがかわるがわる出たり入ったり。ワラビの斜面は整備され今は丸裸ですがキツネノカミソリ、スイセンの芽出しが。

〆の柏手は「妙見締め」シャンシャンシャン・シャシャシャンシャン・シャンの3・4・1という回数で柏手を打つそうです。社殿に向かって打ってみました。気持ちも晴れ晴れ!

この地区の屋敷の庭にある紅白の梅や色とりどりの枝垂れ梅の観梅はゆったりとした時間が流れます。

西光院のお社の屋根の下の徳利型のハチの巣、柱にハラビロカマキリ卵鞘、いくつもぶら下がっているウスタビガの繭、ヤママユガの繭、卵を産み付けたウスタビガの繭などを観察。

その先に富士山眺望と勝手に言っていますが、富士山を見たい願望が強すぎて私の目にはシルエットが映りました。庚申塔は万延元年とありました。 

下って行くと上手繰川。広々とした田んぼが広がり空も高く感じます。川沿いの林縁はスギ、ヒノキ、サワラ、シロダモ、竹やぶに覆われています。その林縁の淀みにニホンアカガエルの卵塊をたくさん見つけました。他のカエルよりいち早く繁殖するので卵を見つけると春が来たことを感じさせてくれます。

田んぼにカワラヒワ、ムクドリ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ダイサギが湿った土をつついてミミズを啄んでいるのか。

日差しが出てきてヒメオドリコソウ、ホトケノザがピーンと立ち濃いピンクの花が飛び出しています。花の蜜を吸ってから日本一小さな花笛にチャレンジ。音がしてもしなくても楽しい時間です。

午後からの予定を続行して厳島神社へ足を延ばし弁天様、子安観音菩薩像と近くの弘法供養塔、道祖神も見て土手を少し歩き市営霊園に戻り昼食。

昼食後霊園内のマンサクとシナマンサクの違いを確かめました。八重桜の枝にカエルがぐさり。モズのはやにえです。 

 

内黒田、萱橋の歴史と草木の息吹を感じ自然を楽しんだ観察会になりました。(渡辺(幸))